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ギターの歴史・5コースギターの誕生(1570年頃)
5コースギター |
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スペインマドリードにて、4コースのギターラにD弦を付け加えて5コース(9弦)の スペイン式ギターが始めて作られたという記述があるようです。調弦方法は、現在の ギターの第E弦を取除いたものと同じで、最高音が単弦、残りのA〜D弦までは全て 複弦(2本弦)の構成をとっていたようです。16世紀の終わり頃には、このギター は、広く知れ渡り、ビウェラはあまり用いられなくなり、5コースギターが 多く用いられるようになったようです。この頃のギターのフレットは、 指板(ネック)にガット弦を巻きつけて、フレットにしていたようです。
ギターが広く知れ渡った理由に、アマチュア的な民衆が、簡単に歌などの伴奏に用いる 楽器を求めた為、「ギター教則本」が広く普及したことが一つの原因として考えられます。 当時流行って、よく用いられたギターの教則本には、次のようなものがあるようです。
アマートのギター用教本「5コースのスペイン式ギター」には、コード(和音)を 理論的に体系付けて、歌の伴奏などに柔軟に用いることが出来たギター独習書のようで、 当時かなり普及したようです。(アマートは、スペイン・カタルーニャの医師のようです)
又、その後、ガスパル・サンスの書「スペイン式ギターによる音楽教本」では、 アマートの書と同じような和音システムを用いた方法をアルファベットにより 示したものが1674年頃に出版されているようです。
このような、ギターの教本が多く普及し、やがて5コースギターは全盛を極めていったようです。 リュートは、18世紀中頃までには、あまり用いられなくなったようです。